桐生川と支流の水力発電について ー 桐生史苑第47号
平成20年(2008年)に発行された桐生史苑第47号に「桐生川と支流の水力発電について 神山勇」という記事がありました。内容は平成13年(2001年)に地元の有識者をあつめて桐生川本流と支流での水力発電を話してもらったものを山田郡誌などの引用を含めて紹介しています。たった2ページしかないのですがこちらを読んで思い当たる場所がありました。
梅田電気株式会社
梅田電気株式会社 大正八年大字高沢の人小曽根勘助自家用として高沢川に発電所を設ける。その後付近三十余軒これに加入して配電を受けたが時代は全村電化を要望したるにより大正十三年十一月資本金七万円の株式会社組織に改め現在の梅田町三丁目三二五番地に発電所を新設して供給、梅田村一帯足利郡菱村大字上菱引田・塩ノ瀬、阿蘇郡飛駒村入飛駒組。
山田郡誌より
まず上記のような引用がありました。梅田電気株式会社はその後、昭和7年に両毛電気株式会社へ譲渡され、さらに昭和11年に渡良瀬水力電気株式会社へ売渡されたとあります。
以下は私の推測ですが高沢川になんのためにあるのかよくわからない古いちょっとした堰のようなものがあり、これが発電所の跡ではないかと思われてなりません。早速休みの日に行ってみました。
高沢川発電所跡?
場所は県道343号を北にすすみ右側に高沢川の看板、左に猪犬訓練所の看板がでているところです。
この場所は道路から階段があって簡単に降りられる場所。
川の左岸はコンクリートで固められていて下流から見ると上のほうはすでに崩れています。この上は何か水路のようなものがあって一部トンネルがあります。
冬の時期は長靴で渡れるほど水量がすくないのでちょっと探検。
中はかがまないと入れない程度の高さしかなく数メートル言った段階で奥のほうはもう進めませんでした。トンネルは土ではなく石を掘ってつくったものと思われます。先に光も見えないので反対側には通じていないようです。もしかしたら埋まってしまったのかもしれません。人が通れる高さではないので水路だったのではないでしょうか?
結局、推測に域はでないのですが発電所があった跡と思います。
おまけ 星落の滝
と、発電所跡と思しきところから下流を歩くと少々大きめの滝がありました。なにかで聞いたことのある星落の滝でした。個人の所有地を通らないとたどり着けないといわれていたのですが道路のある右岸から除くとみることができました。左岸のある会社の山荘からは降りられるようになっているようです。この山荘は高沢鉱泉のあった場所ともいわれているのでいつか拝見したいものです。
対岸にはコンクリートの升があって地元の人が言うにはかつて養魚場があったのでそれじゃないかと教えてくれました。探せばいろいろと遺跡がでてきますね。
正確には発電所は梅田三丁目の集会所から少し川辺に行った崖の所にありました。
今でも基礎が残っています。
コメントありがとうございます。集会所あたりから高沢に入って沢登りをしたことがありますが気がつきませんでした。入渓した直後なのでわからなかったのかもしれません。折をみてもう一度みてきます。
ありがとうございました。