桐生市中古一戸建て購入?

桐生市郊外 中古一戸建購入のメリット

現在の間取り

桐生市に引越してきてちょうど1年がたちました。仕事も落ち着き、周りの住民の方たちの雰囲気がわかったり、季節もひととおり体験できました。生活するにあたっての長所短所も把握できましたので現在の賃貸物件から家を購入してもいいのかなと思いはじめています。現在借りている物件は桐生市でも梅田町といって少々田舎のエリアです。といっても桐生市の市街までクルマで10分少々でなにか大きい買い物はクルマで市外へでるので不便に感じたことはありません。「田舎は病院が遠い」といわれ、実際その通りですが幸い通院するような事態になっていないのも幸いしています。仕事で首都圏から北関東に初めてきたときも思いましたがあれこれないものを嘆くよりは田舎のメリットを享受するほうが理にかなっています。どんなメリットがあるのかというと中古住宅を購入する点に関していうと

とにかく「物件が安い」につきます

 桐生市の土地平均坪単価は7万ぐらい。もちろんエリアによって違いはあります。梅田町・菱町・川内町といった桐生市郊外だと坪単価3-4万あたりが相場ではないでしょうか。そしてこのエリアでは建売新築物件はほぼないので中古。築年数40-50年が豊富にあるため建物評価額としては0。よって中古物件も100万~400万ぐらいが多い。不動産屋さんと話したときに「梅田町・菱町・川内町は需要がない」と断言しているぐらいですから価格が上がる要素がまったくありません。さすがに100万ぐらいだとさすがに要リフォーム物件で購入してすぐ住める物件となると300万ぐらいだと思います。賃貸物件だとネットに物件をほぼ掲載しますが売買だとまだネットに載っていないものもかなりあるようです。桐生市の空き家バンクで物件をみて不動産屋に連絡すると「もっといい物件がありますよ」かなりの確率で紹介されます。

桐生市 空き家・空き地バンク

桐生市郊外 中古一戸建購入のデメリット

330万で売りに出ている物件の一例

メリットで「価格が安い」といいましたがそれはすなわちデメリットにもなります。

すなわち「築年数が古く、資産価値がない」

ことです。築年数が40年から50年になると

・設備が古い
・間取りが古い、駐車場も狭い
・土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域になっている可能性あり
・その他規制あり

といった面がデメリットとしてあげられます。具体的にみていきます。

設備が古い

コンクリート製の汚水桝

ここでいう設備とはシステムキッチンとかエアコンとか表層的なものではなく、もっと構造的なものをさします。具体的には水道管の細さ、上記写真のような汚水桝がコンクリート製(近年は塩ビ製で長寿命)、くみ取り式トイレ、風呂がバランス釜などちょっと入れ替えるとかなりの費用が発生してしまうものが多々存在します。さいわい今住んでいる賃貸物件は本下水の水洗式トイレで追い炊き機能のあるユニットバスですが家の気密性は今の家と比べるとほとんどありません。昔は当たり前だったものが現代の視点からみるとどうしても性能的に劣ってしまいます。今まで住んでいた方が設備をアップデートしているものもありますが安く売りにでている物件の大半はなんらかの形で昔のものが残っています。どの点が古いものなのかを理解して自分にとって重要視しないものであれば問題はないと思います。

また今は大丈夫でも屋根の張替え・塗装、外壁塗装などが必要といったリスクを含んでいるのも承知しておく必要があります。

間取りが古い、駐車場も狭い

昭和40-50年代の物件間取りはL(リビング)はなく、部屋の大半は和室となっています。風呂も狭くリフォームしようにも広げられないものが多くあります。駐車場も狭いと書きましたが正しくは今のクルマは昔にくらべて大きくなったというのが正解かもしれません。なかには駐車場なしという今の群馬県では考えられないような物件もあったりします。

そのかわりご年配の方が住んでいたせいかトイレだけリフォームされていたり、いたるところに手すりがあったりする物件が多いですね。それと増築したものが多いのも特徴かもしれません。冒頭の写真、

間取り再掲載

左側・真ん中の和室をみてピンときた方は建築あるいは不動産業界の方でしょう。そう

「無窓居室(むそうきょしつ)」

です。いわゆる窓のない部屋でよく不動産賃貸でいう3SLDKの「S」の部分に該当します。なぜそうなったかといえば

左側・下の和室
ホール
右側・洋室、和室とトイレ

が増築されたものだからです。しかも平屋の上に屋根をのっけてしまうという増築でした。当初は窓があったのですが増築によってなくなったということです。周りの空き家もなんらかの形で増築されているのが見て取れます。これらも把握するのは困難な場合があります。というのも現オーナーが新築時の当人ではなく息子さんだったりするので本人もよくわからないからです。

土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域になっている可能性あり

桐生市土砂災害ハザードマップより

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)とか土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)を定める法律「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」にもとづき平成14年度がら指定がはじまりました。「資産価値が下がる」ということで問題になったこともありますが桐生は別名「山のまち」ともいわれていますので指定になることも多いでしょう。(さいわい今の賃貸物件エリアは該当せず)

桐生市土砂災害ハザードマップ

空き家バンクをみると備考欄に記載されていることがあるので気になる方は上記サイトからチェックが必要です。

その他規制

物件を見てみると規制で一番多いのが「セットバック」でしょうか。2項道路(建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4m未満の道のこと)に面する土地が多々あるようです。その他「河川造成規制」「がけ規制対象地」などあります。

賃貸か購入かという永遠の議論

よく「賃貸派」と「購入派」で議論がかわされています。私もかつては住宅ローンで住宅を2つ購入した経験からどちらかといえば「賃貸派」です。理由は住宅を売却を考えたときに売却価格より住宅ローンの負債のほうが多く、昔のように住宅の価値が購入したときより高くなることはほとんどまれであることに気が付いたからです。ただ最近は考えをあらため「購入派」にもどっています。たしかに資産価値という点でみると購入した価格以上で売却することは不可能です。特に田舎では。なぜ「購入派」にもどったかというと

・田舎物件の価格が安く3-5年の賃貸費用で購入できる
・賃貸物件のペット可が少ない(それでも以前よりは増えましたけど)
・賃貸に際してほとんどが賃貸保証会社(家賃保証会社)の審査をうけること

3点が主な理由です。住宅をいくらになるのかという「資産価値」ではなく住めるという「使用価値」を重視し、老後に賃貸保証会社の審査が通らない可能性を視野にいれた結果としての「購入派」になったわけです。特に私は子供がおらず、親戚も近くにいませんのでなおさらです。

さりとて築古物件を見た目だけで判断するのも難しい、というより経験がなかったので今の賃貸物件をホームインスペクションしてもらいました。大枚をはたいてしまいましたが貴重な経験でした。次回はこちらを記事にしようと思います。

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