桐生の銭湯 ー 桐生史苑第56・57号
昨年は渓流禁漁期間に図書館に通っていましたが渡良瀬川冬季ニジマス釣場に通い始めたので図書館はご無沙汰していました。今年の8月、桐生市文化資料館企画展「桐生歴史文化資料館企画展 桐生、大間々の温泉」(記事はこちら)に行ってきた際に見てきた内容の資料と思われる書籍がありましたので借りてきた次第です。
桐生史苑第五十六号 消えゆく織都の昭和 ー桐生の銭湯ー(第1回)
桐生史苑第五十七号 桐生の銭湯 ー消えゆく織都の昭和ー(第2回)
桐生史苑とは
桐生市立図書館の郷土本コーナーにいくと分厚い「桐生史苑」がすぐに見つかると思います。奥付をみると「桐生文化史談会」が発行となっています。
公式サイトはありますが郷土関連によくあることで運営側からみると自分たちにとって当たり前すぎて説明が不十分なつくりです、いいかたをかえればよそ者にはわかりにくいものとなっています。桐生史苑をみるとこの桐生文化史談会は図書館内に住所をもち
「桐生市域を中心とする地方の歴史および産業文化の研究を行い併せて地方文化の向上発展に資すること」を目的にしています。
桐生史苑は桐生文化史談会が本業のうちの一つとして発行される機関誌をさします
桐生史苑第五十六号 消えゆく織都の昭和 ー桐生の銭湯ー(第1回)
「2012年(平成24年)10月31日、本丁6丁目の銭湯「昭和館」が廃業した」で始まります。それから約10年が経ち、桐生の銭湯は「桜湯」と「上の湯」の2軒となってしまいました。第1回と第2回にわかれて執筆がされていて内容は桐生市外の人にもわかりやすい構成になっています。
第1回のほうは銭湯を全体的にみた内容になっています。営業軒数や料金など数値データもありますが現在(執筆当時は桐生で5軒営業中だった)の銭湯が紹介されていてちょっとしたガイドブックになります。
- はじめに
- 銭湯の歴史
- 北陸出身者
- 許可基準
- 入浴料金
- 銭湯の軒数
- 桐生の銭湯(江戸から昭和初期)
- 最盛期に桐生で営業していた銭湯
- 桐生の銭湯の現状
- おわりに
桐生史苑第五十七号 桐生の銭湯 ー 消えゆく織都の昭和 ー(第2回)
第1回は桐生の銭湯を全体的な視点からみた内容ですが第2回はうってかわって桐生の銭湯、すでに廃業・閉業されてしまった銭湯の紹介もされています。第1回目がなければきわめて局所的な記事になってしまうところです。 廃業・閉業した銭湯の紹介は歴史にならずふとすると忘れ去られてしまいがちなのでこのような形で記録にとどめてくれると助かりますね。
- はじめに
- 桐生の銭湯(江戸時代)
- 桐生の銭湯数
- 共同浴場
- 入浴料金
- かつて桐生に存在していた銭湯
- おわりに
先日、道路を走っていると上記の写真にある看板を発見。気になっていたのですがこの機関誌で判明しました。温泉か銭湯と思っていましたがやはり柳湯という銭湯があったようです。
桐生の家は築年数が古く、つまり風呂のサイズが小さいものが多いため外で風呂に入るということがもっとあってもいいと思うのですが現在は2軒しか営業していません。近隣の歩いて風呂にいくというスタイルからクルマで行くようになると駐車場が必須であり、クルマで行くとなると温泉やスーパー銭湯がライバルとなってしまいます。
桐生史苑は全部を順におって読むとかなり大変ですが興味ある執筆だけをチョイスしていくのが面白いかもしれません。