小学館入門百科シリーズ 110 ルアーづり入門

小学館入門百科シリーズ 110 ルアーづり入門

小学館入門百科シリーズ104「きみはつり名人」からたったの6巻で「ルアー釣り入門」が発刊されます。発行が昭和56年(1981)というのは今ふりかえると第2次ルアーブームの直前ではないかと思われます。初版の冊数はわかりませんが第1刷が4月25日で第2刷が同年7月30日とこの間、たった3カ月しかありません。

表紙のイラストは矢口高雄氏が戻ってきており、当然釣り上げている魚はブラックバス。後述する目次を見てもらえればわかるとおり、最初のターゲットもブラックバスと猫も杓子もブラックバス。1970年代の第1次ルアーブームで芽をだしたルアーフィッシングジャンルがすこしずつ定着しようとしていることを象徴するかのような感じです。

こういう昔の道具(ルアー)をみるのも古い書籍の楽しみのひとつ。あれがクルセイダーの元ネタか・・・ってクルセイダーとオークラが同居してました。

小学館入門百科シリーズ 110 ルアーづり入門 奥付

私のもっている本の奥付は下記のとおり。

昭和56年4月25日 初版第1刷発行(1981年)
昭和56年7月30日   第2刷発行
著者 西山徹
発行者 相賀徹夫
発行所 小学館

釣りが釣方や魚種によってすこしずつ細分化してきています。今回の著者は西山徹(にしやまとおる)氏、当時子供のころは知りませんでしたが現在でも有名な方です。村田基氏も西山徹氏の思い出を語っていることがあったりしてますね。

構成

今までの釣り入門シリーズでもルアーはありましたがルアーに特化した本なのでルアーをいちから解説。他の釣りとは異なる部分が多いので道具やキャスティングにも重点が置かれています。もともとルアーフィッシングが海外から輸入されたものなので用語も英語のまま使っているのも特徴。もう片手用投げ竿・両手用投げ竿とは書いてありません。

また当時のルアーフィッシングが主に淡水だったこともうかがえます。ブラックバス、ニジマス、ライギョが中心で海の魚、いわゆるソルトウォーターはおまけ扱い。

一部実写も踏まえたマンガ風になっているものもあります。

メガネをかけた方が西山さんかと。それにしてもライギョ釣りに熊本までとはうらやましい。

桜多吾作氏のイラスト

前巻の「きみはつり名人」からイラストで参加している桜多吾作氏もだんだん誰かに寄せてきています。釣バカ大将が1980年に小学館「月刊コロコロコミック」で連載が始まった時期なので当然かと。ルアー釣り入門は主人公の竿大将(さお たいしょう)の顔ですがひみつシリーズでは流 竿次郎(ながれ さおじろう)のほうへシフト。大将は野生児なので解説するにはたしかに竿次郎のほうが説得力があるかもしれない。

補足

小学館入門百科シリーズ 122 ヘラブナつりハイテクニック へ つづく

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