田舎移住に失敗しないための5つの条件

田舎移住に失敗しないための5つの条件
田園風景 田舎の景色

田舎移住に失敗しないための5つの条件

 前回の記事では「ほどほどな田舎暮らし群馬県桐生市移住のすすめ」を書きました。いくら田舎がいいといっても最初から無理な人もいますので今回は「都会生活」「地方都市生活」「リゾート地での別荘生活」「リゾート地での定住生活」をしてきた私が群馬県桐生市に限らず田舎暮らしに必要な条件を5つあげていきます。

1.クルマは必須
2.古い家が多い(築年数がたっている、つまりボロイ)
3.生活必需品以外の買い物は不便
4.虫がでる
5.近所付き合いができる


以上の5点です。これをクリアしないとそもそも田舎暮らしはできません。

1.田舎暮らしではクルマは必須

田舎暮らしではクルマは必須
田舎暮らしではクルマは必須

 クルマは私が住んでいる桐生市梅田町に限らず群馬県、栃木県では必須でした。おそらく地方都市の大半はそうだと思います。最初に群馬に来たときは「家から出ると車に乗り、車を降りると会社」という通勤事情の驚いたものです。今まで通勤・通学に1時間から2時間を満員電車で過ごした私にとっては衝撃でした。まれに運転免許がないとかクルマに乗りたくないという人もいて自転車で生活していましたが大半の人はクルマが必須条件です。クルマが必須の反面、公共交通機関は不便に感じます。仮に電車で東京などに行ったり、羽田空港などへバスに乗る際も駅やバスターミナルまではクルマでいって近くの駐車場に止めるスタイルをとります。最大の問題点は年齢が高くなるといつまで運転できるかという点かと思います。

 リゾート地での軽井沢でもクルマがほぼ必須アイテムでした。たとえば軽井沢ではコンビニまでクルマで5分という生活でした。このようにクルマがないと「駅に近い」「バス停のそば」など地方での公共交通機関を頼らざるをえないため選択の幅がいっきょにせまくなります。軽トラや4WDなどのクロカン仕様である必要はありません。普通の軽自動車クラスで十分ですがクルマは必須と思ってください。

 私が住んでいる桐生市はショッピングモールがひとつしかなく、ちょっとした大きめのホームセンターなどは隣のみどり市や太田市へ行きますがクルマがあれば苦には感じません。必須ではありませんがクルマがあれば生活圏がひろがり、住居の選択の幅が広がりますのでおすすめします。その際クルマは一人一台と思ってください。よって住まいを選択する際には駐車場も必須になります。おそらくは賃貸は駐車場込みになっているケースが大半で仮に別費用としても月に数千円程度です。

2.家が古い(築年数がたっている、つまりボロイ)

家が古い(築年数がたっている、つまりボロイ)

 地方都市は古い家が多いです。古いだけでなくお金をかけないため中もボロイところが多く感じます。新築でなければイヤ、キレイな家を望むのであれば可能ですが田舎に暮らすメリットの一つである「お金をかけない」をすてることになります。住まいを新しさやキレイな物件を望むであればリゾート地のほうをおすすめします。リゾート地は定期的に人の流入があり、新築、築浅物件が多いからです。私は住宅が新しくなる要素として下記の2つあると考えています。

・リゾート地に新たに人が家を建てる
 → 新築、築浅物件が多くみられる。
・都会のようにライフスタイル(結婚、出産、子供の成長など)にあわせて住人が転居をくり返す物件
 ※賃貸目的の場合はお金を定期的にかけて空室がないようにしているため物件がキレイに保たれる

 地方都市、私が提案する「ほどほどな田舎暮らし」の地域では上記に該当しません。そもそも人口の移動がすくないため賃貸にする家に投資をするという考えがすくないと感じます。リフォームをしても賃料で回収できる家賃設定ができないという理由もあるかと思います。

 そのような理由で私の住んでいる群馬県桐生市ももれなく古い家が多い地域です。古い家といってもリフォームをしないと住めないボロ屋から設備が古いだけの物件といろいろあります。私は家が古くなるイコール家賃が少なくてすむと考えていますのでむしろメリットのほうが多いと感じています。いろいろと物件探しをした結果、よくある賃貸住宅サイト

・アットホーム
・スーモ
・HOME’S

などもありますがこれらの不動産サイトは全体的にすめる家が主流でボロ屋はほぼありません。そのかわり相場にあった物件になります。桐生市では空き家・空き地バンクを公開していて一般の不動産会社で扱っていない物件も数多く見られます。

桐生市空き家・空き地バンク 物件情報

こちらの情報はすぐに住めない要リフォーム物件も多く、注意が必要になります。私も数件、内覧をしましたが家賃が安いなりの物件ですぐにすめる状態ではないものでした。大家さんが1年間の家賃はいらないからリフォーム代にあてていいとまでいってくれて少々迷いましたが時間がなかったので泣く泣くあきらめた経緯があります。ボロ家をみつけた際に価値ありとみるか価値なしとみるかは住む人次第です。ちなみに私は全社です。プロフィールでのべましたが私の家(桐生市)は賃貸で二人と猫3匹で5DK(100平米)、クルマも軽なら3台駐車可能。家賃は月5万の一戸建てです。そのかわり築40年以上の物件です。すこし増築とリフォームをされていますが

・分電盤が屋外に設置されている
 ブレーカーが落ちると外にでなければならない。ちなみ契約は30A。たまに落ちます。
・駐車場が狭い
 軽なら問題ありませんが3ナンバークラスだと少々きついかも。
・風呂場がせまい
 浴槽サイズが内寸1000x600mmしかなく広げようにも浴室が昔のサイズなのでリフォームしても大きくできない。築年数40年クラスだとこの広さが標準のようです。
・キッチンの高さが低い
 今のキッチン標準高さは850mmと思いますが800mmしかなく少々つらい。ただキッチンだけなら風呂場と違いリフォーム代は安く済む。
・窓、網戸などの立て付けがそれなり
 場所によっては隙間がみえる

などが古さゆえに感じるぐらいです。自分でDIYできる方であればその他はきにならないレベルだと思います。私の家も原状貸しなので時間をかけて試してみるつもりです。今のところ躯体構造に異常はないので安心です。

3.生活必需品以外の買い物は不便

生活必需品以外の買い物は不便

 はっきりいって生活必需品以外の買い物は不便です。逆の言い方をすれば贅沢をしなければ事足ります。資本主義の観点から人が集まらないところに商業施設が発展することはありません。唯一可能性があるとすればコストコなど地方だから出店できるケースもありますが極めてまれだと思います。私のすんでいる桐生市はもともと平野部がすくないのでショッピングモールもひとつしかありません。なのでどうしても○○のブランドがないとか、イオンにいきたいと特定のショップが必要な方は事前に確認してください。私も北関東に初めて来たときはすべて東京と比較をして書店がないとか映画館がないとかいっていましたが今や通販、読み放題サービス、動画配信などネットが中心になったため不自由を感じません。通常の買い物は地元ですませてその他必要なものはクルマででかけるスタイルになれると思います。
 リゾート地の軽井沢もそれなりにモノはそろいますが観光客や別荘族がターゲットなので価格が高くなり地元民は利用しないケースもあります。人が多くないとできないサービスを田舎に求めるのは難しいと思いますがインターネットのおかげで趣味や嗜好品については地方でも簡単に入手できるようになりました。日本郵便やヤマト便で配達できないというエリアはそうそうないと思いますので深刻な問題ではないと思います。

4.虫がでる

クロアゲハの幼虫

 田舎ですから虫がでます。ずっと新築あるいは築浅物件にいましたので屋内で虫をみかけることはありませんでした。軽井沢ではカメムシがはいってくるのとスズメバチの巣が縁の下にあったぐらいです。桐生に引越してくると家が古いのでゴキブリ(以下Gと称す)がでました。春先から小さいGがではじめてだんだんとおおきくなっています。家の隙間を塞ぐ、コンバットならびにホイホイを設置で対応しています。その他にもハチ、羽アリ、クモ、ゲジ(通称ゲジゲジ)など写真のようなアゲハの幼虫だけでなくいろんな虫が家にいることがあります。生理的に虫を受け付けない人は難しいかもしれません。

5.近所付き合いができる

近所付き合いができる

 近所付き合いについては地域特性があるので一概には言えないかもしれませんが群馬県民は都市、田舎を問わず人あたりがいいと思います。そのかわり都会では聞かないようなプライバシーに関わることも結構聞いてきます。もちろん悪意はありません。昔は当たり前だった町内会の名簿には名前・住所・電話番号が書かれた紙が配布されたりするぐらいですから。ちなみに私はあまり個人情報に神経質ではありません。こういうことを気にする人は難しいかもしれません。基本的に迎え入れる側は高齢者や空き家がおおいので「住んでくれてよかった」といわれるケースが多いですね。適度な人づきあいができれば問題はないと思いますが自分の殻に閉じこもるケースだと摩擦がおきるかもしれません。積極的に話はしなくても

・知らない人でも挨拶する
・町内の行事(清掃など)に参加する

ができれば大丈夫です。先日、同じ桐生市内の川内町で散歩をしていると前からやってきた知らない小学生4人組に普通に挨拶されました。悪意、作為なく挨拶する地域なんだと感じました。

まとめ – 田舎移住に失敗しないための5つの条件 –

 群馬県桐生市に引越してきた体験談をもとに田舎移住に失敗しないための5つの条件を述べました。

1.クルマは必須
2.古い家が多い(築年数がたっている、つまりボロイ)
3.生活必需品以外の買い物は不便
4.虫がでる
5.近所付き合いができる


 この条件はおそらく群馬県桐生市に限ったことではないと思います。移住というと移住先の場所や農業、お金といった条件を先に考える方が多いと思おいますがまず自分が田舎暮らしにむいているのかをチェックする必要があります。移住は短期間ではなく長期スパンでみなければなりません。仮に畑や自然に囲まれた生活にあこがれてもその他のことでストレスを感じるようであれば本末転倒です。自分が田舎暮らしにむいているのかを事前に確認したうえで検討をはじめてください。

田舎移住に失敗しないための5つの条件” に対して2件のコメントがあります。

  1. 川口 より:

    はじめまして。もう直ぐ、終の棲家として、横浜市からみどり市へ移住します。今では両親も亡くなり、妹が実家を改築して住んでいるのですが、そこの離れを小さな家とさせて貰う事にしました。終活として、膨れ上がっていた生活を縮小・整理する事も目的のひとつでした。

    桐生は高校に通い、青春時代を過ごして地でもあり、大学から上京して以来ずっと離れていたままではあったものの、いつも心に桐生の街や梅田の山や川、そして渡良瀬川がありました。

    さほど田舎感の無い町なかの住まいですので、ちょっと中途半端な田舎の暮らしへと戻る訳ですが、かつて暮らした時は親がいた子供時代でしたので大人になってからの故郷や人々の様子を全く知らず、色々と不安もあります。

    それでも終の棲家として故郷を選んだのは、人の多い都会暮らしはもうお腹いっぱいかな?という気持ちにもなったせいもありました。飼い猫の頭数が減って来たのを機に思い切って移住へと踏み切ります。Uターンというより、まさに「移住」という感覚です。

    東京育ちの夫も引き連れての移住ですが、夫婦であちこち散策するのが楽しみです。桐生川の上流へ是非とも夫を連れて行きたいです。

    ブログ、とても参考にさせて戴きました。有り難うございます。またお邪魔させて戴きます。

    1. t-oz より:

      コメントありがとうございます。つたないブログですがお役に立てたのであれば幸いです。みどり市もいいところですよね。買物や小平の「小平の里湯遊館」にはちょくちょく行っております。他県出身者からすればみどり市も桐生市も同じなのですが大人の都合であのような形になってしまい残念です。

      ブランクがあってももとは故郷ということでお連れの方も安心でしょう。うちも当初は連れが少々反対していましたが住んでみたら気に入ってもらえました。
      むしろ都会育ちの方のほうがいろいろと良いところに気が付くと思います。引越しは大変でしょうが頑張ってください。

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